封筒デザインテンプレート集|封筒印刷の卸売問屋・封筒印刷ドットコムジャパン

版下データの作り方

<封筒の版下(印刷)データの作り方> 

当社に封筒印刷のご依頼をいただく場合、その大半はお客様からの版下(印刷)データ支給の場合が多いです。
但し、お客様からいただいたデータをそのまま製版部門に送れるかというとそうではなく、多くの場合はお客様からいただいたデータを当社のほうで微調整や修正を行っています。

印刷や封筒の知識を十分持たれているプロのデザイナー様などが作られたデータは手直しをする部分はほとんどない場合が多いのですが、印刷の知識を十分に持たれていないお客様がご自分でデータを作られた場合は、結構手直しが必要になってきます。

一番多いケースは、カラー1色で印刷する封筒データに対して、カラー設定をCMYKのフルカラーの配色で作られている場合です。

1色で印刷する為には、製版する際に1枚の版で出力する必要がありますが、データ上でCMYKで作成されてますと、C版、M版、Y版、K版の4枚の版が出力されてしまいます。
よってこの場合は4色のフルカラー印刷になってしまいます。

しかしお客様は当然、フルカラー印刷ではなくカラー1色で封筒を印刷することを想定してデータを作られているということは、確認をせずともわかりますので、こういった場合は特にお客様にもご連絡はせずに当社のほうで1色設定にデータを修正しています。

黒以外の色の付いたカラー1色の場合は、イラストレーターにおいては「スポットカラー」という設定で色を作ります。
これを「特色1色設定」とも表現しますが、特色というのは黒以外の色のことを差します。
(赤色や青色などは黒以外の色ですから特色になります)
つまりオフセット印刷の場合、黒印刷、特色印刷、4色フルカラー印刷の3つが存在し、オフセット印刷で印刷をする場合は、必ずこの3つのうちのいずれかに当てはまります。

それと次に多いのは線の太さの設定です。

基本的にイラストレーターで線の太さを設定する際、一番細い設定は「0.25pt」になっていますが、お客様のほうでこれより細い線を作られている場合があります。

1色の設定で濃度が100%であれば「0.1pt」あたりまでは問題ない範囲内ですが、それより細く設定していますと、印刷で表現されないといった危険性が出てきます。

しかしこれが濃度を100%ではなく、例えば30%などで線を設定されている場合には、「0.25pt」であっても仕上がりに不安が出てきます。
濃度を下げれば印刷は網点で表現されますので、線が点線のように途切れ途切れになってしまったり、ということが起こります。

それから結構多い不具合として、画像を配置されている場合です。
1色で印刷する場合には、画像もグレースケールなどで1色の設定になっていなければいけないのですが、お客様のほうでRGBやCMYKになっているカラーの画像を配置してしまっている場合が結構あります。
フルカラー印刷であれば問題ないですが、それ以外の場合は画像をフォトショップで単色に設定するなどの修正が必要になります。

印刷物の中では封筒の印刷データは作成が簡単な部類に入りますが、上記のような基本的な印刷の理屈を一通り把握してくると、版下データの作成も印刷形式に乗っ取って正確にできるようになってくると思います。